『怪談』は八雲の自伝文学!? - 50代のおばはんアンテナ

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『怪談』は八雲の自伝文学!?



こんにちは♪バナミです。

今回の「100分de名著」は、とても感動的でした。
私にとって久しぶりにいろいろと考えさせられた部分です。

小泉八雲と言えば「怪談」なんですね。恥ずかしいのですが、バナミ今回はじめてそういうことを知りました。
そして、「怪談」っていう話はただ単にコワイ話ではないのですね。これも今回初めて知りました。

八雲は日本のこわい話に取り憑かれ、たくさん紹介しているそうです。
それも妖怪やオバケの怖さだけではなくて、人間の情や日本人の道徳観、美徳を見出していました。




「日本の面影」に収録されている民話にこういうのがあります。
松江の中原町にある大雄寺の墓地にこんな話があります。

中原町には小さな飴屋があって、水飴を売っていた
水飴とは麦芽でできた琥珀色の液体で
お乳がもらえない赤ん坊はお乳の代わりに
水飴を飲んだものである

毎晩遅い時分になると
白い着物を着た
蒼白の女がその店にやってきて
一厘分の水飴を
買っていくのであった

その女はあまりにも痩せて
顔色が悪いので
飴屋の主人は気にかかり
幾度となく女に声をかけてみた

しかしいつも
女はなにもこたえなかった

ついにある夜のこと
主人はとても気になって
仕方がなかったので
その女の後をつけてみた

するとその女は
墓地の中へ入っていった
飴屋の主人は恐ろしくなり
すくさま逃げ帰った

よく番も女は飴屋にやってきたが
今度はなにも買わなかった
ただ一緒にきてほしいと
手招きするだけだった

主人は知り合いの者たちを連れて
その女の後を
墓地までついていった

すると
女はある墓の前で
ふいに姿を消した

その途端に 墓の下から
赤ん坊の鳴き声が
聞こえてきた

主人たちが墓を開けてみると
夜ごと飴屋に通ってきた
女の亡骸があり

その傍らに
まだ生きている
赤ん坊がいた

そして赤ん坊は提灯の明かりに
微笑みを浮かべていた

赤ん坊のそばには
水飴の入った
小さなお椀が置いてあった

死んですぐに女は
埋葬されてしまったため
赤ん坊はお墓の中で
生まれたのであろう

それで母親の霊は
こうして水飴を運び
わが子の面倒を
見ていたのであった

「愛は死よりも強し」というわけである


この最後の「母の愛は死よりも強い」というような自分の言葉を添えたりします。
とっても粋です。

八雲はお母さんと生き別れているので、こういった「母の愛」のようなものには強いこだわりがあるのでしょう。
かなわない母への思いです。死んでもなお、ですからね。

怪談もコワイと思って読むのではなく、人情を読み解きながら接すると違った見方ができて面白いです。
お話のなかの所々で感じる優しさは、きっと八雲ならではなんでしょう。


今回番組では、『怪談』が描く5つのテーマを解説されていました。
その5つは、
1 愛
2 信頼
3 約束
4 共感
5 不条理
です。

解説員の先生は、八雲の内面や心の記録、とも言えるとおっしゃっていました。


上のお墓の母の話は、1の愛でしょうか。2の信頼もあります。
アメリカで発売されていたこの話、アメリカのひとたちにはどんなふうに理解されたのでしょうか。


番組では、この他にもなかなかコワイ話を紹介していましたが、
それはそれは八雲ワールドでして(笑)、それまでの人生を語っているかのようです。
母のことは許せるけれども、父のことは許せないんだ、という気持ちが現れている作品もありました。


八雲がこのように日本に元からあるお話を発掘して、こうやって本にできたのは、奥様の節子さんあってのことです。
節子さんが言っていたことで、バナミの心をとらえた一節があります。
これは節子さんが八雲との生活を振り返って書いたものです。

淋しそうな夜、ランプの心を下げて怪談を致しました。(中略)私が本を見ながら話すと
「本を見る、いけません。ただあなたの話、あなたの言葉、
あなたの考えでなければ、いけません」と申します故、
自分のものにしてしまっていなけれべなりませんから、
夢にまで見るようになって参りました。


夫婦像が目に浮かびます。可愛いと言っては失礼かもしれませんが、そんなことを感じます。
『怪談』は節子さんがいなければ世に出なかった作品だと思います。

他にもたくさん人情あふれる怖い話が載っているようで、楽しく読めそうです。たまにはこういう本もいいな、と思うバナミでした。
(最近は自己啓発本ばかりなので)


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